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私の修行時代 00/08/28

8・28午前3時店に電話がかかってきた、「小川ですけど。」小川寿司の息子だ、「母に代わります」何があったんだろう?
電話が替わる2秒ぐらいの間、死んだのかな?一瞬そんな気がした、
夜中、いや明け方の3時、本人ではなく、息子や奥さんだ・・・「あのさ順功が昨日死んじゃったよ」心不全、
昨日まで元気で働いていたそうだ、
別れはいきなりやってきた、俺の青春時代をよく知っている人,板前にしてくれた人、兄さん、よき相談相手、
そしてそんな恩人を殴って店をやめた俺、でも俺がこの店を始めた時、心配で何度も様子を見に来た、
自分の息子をうちの店で修行させてくれと言った、
.確か今年のゴールデンウィーク電話で話をしたっけ・・・・・
ふぐに始めてかかわったのは、川崎の西口にある、大番いけすという、割烹料理屋でした。
高校2年の冬休み、母方の大叔父の店で、妹がアルバイトをした、お兄ちゃんもおいでよ、と言われて、
初めて大叔父に会った。母の兄弟にそっくりな顔の大叔父が二十歳くらいの、
若い板前さんを紹介してくれた。
じゅんぺいちゃん!と50才をまじかに控えた男が今だに呼んでいます、
大学に進むはずが料理が面白く、一年後に板前になってしまいました、働く人がすくなかった事もあり、
順平ちゃんが一から何でも教えてくれました、はじめてみるふぐ、もちろん食べた事もありません,
早く覚えろと言われて、2日目から俺の仕事になっていました、1回も食べた事が無いのに毎日十匹ぐらい、ばらしていました。
こんどの日曜ふぐを食わせてやるよと言って、奥さんと3人で川崎の仲見世へ、かなり高いふぐをご馳走になり、
どうだ美味いだろう,こんな美味い物を人に出せるんだぞ、
しゃぶしゃぶ、すし屋のお好み、すべて始めて教えてもらいました,順平ちゃん、二十歳ぐらいで、よく金があったな、
今頃やっと気づきました。
無かったんだよ、無理してたんだよ、小川さんは,
ずーと無理をしていたんだ.いつか恩返しをと思いながらも、
仕事で葬式にも出れない(小川寿司は長野県松本市)順平ちゃん安らかに

ふぐ免許 00/08/02
 毎年今ごろ、(8月末)になると試験を思いだす。ふぐの試験は毎年9月の半ばから10月の半ば頃にある、
今でもそうだと思います。今ごろ築地ふぐ処理所では暑い中,実技講習会(ふぐのばらし解体)が毎日行われている。
ふぐの試験は条例試験で県や都ごとに問題から、試験の仕方まで違います。
私はちなみに東京と神奈川を持っています。
川崎で修行して横浜で〔実家)開業しようとして免許を取ったのですが
今の場所〔港区赤坂)で開店する事になり困ってしまいました神奈川の免許で東京ではふぐ営業できません。
東京で開業するにあたり、試験を新たに受けました。
東京都は難しい、これが第一に思った事です.
専門的なことですが、ふぐを解体する時間は同じ20分ですが、刺身は20枚、神奈川は10枚以上でOK
皮引は(皮のとげを包丁ではがす作業)白黒両方(背中のほうを黒,腹の方を白と言う、神奈川はどちらか一枚
免許をもっている者でさえ、難しいものでした。
神奈川の試験はふぐ協会が高い受講料を取って,一からきちんと教えてくれました。
試験官とふぐ教官が同じ人だった気もしました。
教えられたとうりに、やるとまず受かりますが学科が難しかったのを覚えています。
というのは神奈川の試験は調理師の免許が無くても受けられます
(東京は調理師免許を取って2年さらにふぐ屋で修行2年)ですから
食品衛生やら公衆衛生等幅広く受験勉強しなければなりません,
ふぐの問題もかなり深く切りみ、東京は今は分かりませんけど私の頃は、ふぐの簡単な初歩的問題だけでした、
学科は神奈川、実技は東京今でもそうなのでしょうか、
ちなみに大阪府は4日ほどの講習で免許を発行してくれるそうです。
大阪のふぐの安さの一つの理由だと思います。
当時神奈川10万東京15万、車の免許12万の頃の値段です、給料が7万8万の時代でした、
一度落ちると又来年、一から始めなければなりませんので大変です。
よくある勘違い 00/7/12
私の店でも、よく聞く話ですが、唇がピリピリするほど毒が回ってくるぐらいの刺身を九州で食べてきた、
ふぐの本当の美味さは、しびれ、だね、
おまえのところでも毒を少し入れて俺達、通を喜ばしてくれ
言語道断、絶対ありえません唇がピリピリしてきたら、30分後には死んでいます。
ふぐの毒はアルコールのように陶酔を起こすようなこともなければ、
カフェインやニコチンのように軽い興奮を呼ぶ事も無く、
ただひたすら不快極まるものです(意識ははっきりしているのに呼吸器官が麻痺して停止してしまう)
ピリピリしたのは、もみじおろしか?ポン酢?だと断言できます。
この手の話は、ふぐ屋であまり話さない方が通だと思われますよ。
それと今でも映画やTVドラマでも登場する場面ですが、
ふぐに当たったら穴を掘って顔だけ出して埋めるや頭を南向きに寝かせる、
等は明治、江戸時代に言われた事です。今は、しびれてきたらすぐ食べた毒を吐かせる、そして119番
ふぐのうんちく(ふぐ屋の独り言) 00/6/12
ふぐ食の普及につれ,ふぐ釣りが盛んになっていると聞く、
私のところにも、知人や、なじみ客が、ふぐを調理してくれと、頼みに来る。
しかしほとんどが店で使っている、とらふぐではなく、ごまふぐ、やふわふわの歯ごたえのしょうさいふぐ、
魚河岸で買っても一匹五百円、千円、でも性格上断れない。
自分で釣ったふぐは美味いらしく、店のふぐにけちをつけ、たらふく、食べながら、酔っ払ってきて釣ったふぐを買えと言う、
笑いながら、参虎のふぐは、下関産だけと断る、困ったなじみ客だ、
だがよく来てくれる日大高校に行っている一人息子の学費分ぐらいは毎月儲けさせてくれる感謝、
ふぐの種類や毒の強弱やふぐの美味さの秘密を毎週少しずつ書いていきます。
まずは当店でも使用している、とらふぐここ十年来、水産界でも養殖の技術も進んできました。
ふぐの養殖は九州を中心に多く行われています
天然、天畜、蓄養、養殖、何のことだか、解らないかもしれませんが、説明いたします、
ふぐを魚河岸で買うとき青い箱に略字で(テ)と書いてある、これは天然,
もちろん自然の中で育ったふぐ、一番値段が高い、
(テチ)は天畜、成魚を捕って二、三ヶ月出荷のタイミングを見ながら、養殖場で太らす
値段は天然より多少安い、太っていて逆に品物がいいときもある、
(チヨ)は蓄養又は養畜で、天然の一年魚を採ってきて養殖場で育てる、天然の6割安ぐらい手に入る
(ヨ)は養殖・ふ化したふぐを養殖場で育てる、天然の半値以下販売している、
魚河岸でも販売数の約7割方が養殖である.
この養殖物を使って安売りのふぐ屋が関西方面から東京に出店している、
浜買い、船買いをする又は中国や韓国からの輸入品を
チエーン店全体でまとめ買いして安く仕入れる
この安さには昔ながらの老舗や小規模の店はかないません。
しかし老舗には、昔から受け継がれた、独特のポン酢やふぐの料理法等ふぐに対してのこだわりで、
何とか対抗してがんばっています。