最終更新日 2024年4月15日 by akasak
企業活動を行っていく上で留意しておかなければならないのが風評被害です。
風評被害は、さまざまな理由で発生するもので、それらを予測することは難しいといえますが、発生してしまったものを放置することは企業活動を大きく阻害させる原因ともなってしまうものといえます。
最悪の場合には倒産するということも珍しくありませんし、少なくとも売上が下がることによって従業員の解雇という選択肢を取らざるおえない状況になることもありえるものです。
それら最悪の状況に陥らないためにも風評対策はあらかじめ考えておくことが重要になってきます。
風評被害の発生源について
風評被害の多くは、何気ない一言やまたは悪意ある人の発言が発生源となるものです。
それらは通常の時には大きく広がることはないもので、インターネットが普及していない時代においては全国的に伝播するというのは、ほとんどないものでした。
伝播するためにはなにかの媒体が必要であり、インターネットが普及していない時代ではテレビや新聞といったメディアが中心でしたが、現在のように誰でも情報を発信できるようになると、それらが媒体として伝播させることになります。
特にSNSなどは伝播力が強いため一度広まると止めることはできません。
さらに厄介なことはその情報はインターネット上に残り続けるということで、それらが検索サイトのサジェスト機能によって表示されるということで、いつまでも風評の原因が残ることになります。
また報道されたニュースについても動画サイトに違法にアップロードされて残り続けることも珍しくはありません。
このような事から、風評対策を行うことが今後の企業活動では求められます。
正しい風評対策
正しい風評対策としては、誤った情報を可能な限り削除することと同時に正しい情報を提供することが欠かせません。
誤った情報の削除については、根拠を求められることも多いため、対策をするさいには出回っている風評について分析することが欠かせないものです。
基本的には根も葉もない噂から広がるということは稀で、何らかの原因があって起こるものといえます。
顕著な例としては、同じ名前の会社が何らかの不祥事を起こしたときに受ける例や、災害など地域全体のイメージの低下などがあるものです。
同じ名前の会社については完全な風評被害といえ、無関係であることを強調することが欠かせませんし、災害などで地域全体のイメージが下がった場合には、適切な情報を発信することで自社の企業活動に影響がないまたは影響が大きくないことを知らせることが必要になってきます。
一方で、風評対策では本当に自社に問題がなかったのか確かめることも欠かせません。
根も葉もない噂から広がるということは稀なことですから、何らかの原因があって起こりうるものです。
このような時には単なる風評被害として対応するのではなく企業として問題のない行動であるのか、そうではないのかを分析する能力も必要になってきます。
風評対策を行う上で求められるスキル
風評対策を行う上で求められるスキルとしては、問題の発生を感知することや、その情報を適切に処理する仕組みを構築していくことです。
問題の発生を常に監視しているというのは必ずしも効率的なものとはいえませんが、ネガティブキーワードから自社の評判を知ることや、匿名掲示板など比較的ネガティブな話題が扱われるところを調査することで、監視範囲を限定することができます。
また、そのようなネガティブな話題によって受ける被害も想定しなければなりません。
その場で反論するというのは決して正しい判断とはいえないものです。
例えば立ち話をしている人たちで自社のネガティブな話題を扱っていたとして、その場でその会話に入り込んでも、その人たちに正当性を訴えることはほぼ無理なことといえます。
多くは悪意のないブラックジョーク的なものが次第に尾ひれがついて大きな問題になることが風評被害となるものです。
インターネット上での対策
インターネット上での対策としては、こちらから情報を発信することと同時に情報の削除を行っていかなければなりません。
インターネットで発生した風評被害の問題点はいつまでもその情報が残るということで、過去に起こった問題で、すでに忘れ去られていたものがぶり返すということも珍しくはないものです。
このため、可能な限り情報を削除することが欠かせません。
このあたりは法律の手続きを踏むことで、SNSや掲示板などの運営者に対し内容の削除が可能になっています。
一方で、他愛のない書き込みのほかにも悪意ある書き込みもあり、こちらは悪質なものは法的手段を講じる必要があるものです。
特に警告を行っても続けるような場合には、法的手段を持って対抗することになります。
この場合には発信者を特定する必要があり、その上で裁判所に申し立てる必要があるもので、そのための知識も必要です。
いずれにしても、風評対策はさまざまな分野で必要とされるもので企業活動をしていく上では、事業を円滑に進めていくためにも必要になっています。
また、それら対策を行う専門のコンサルティング会社も登場しているものです。